マルファン ネットワーク ジャパン
心臓/血管

症状

  • 大動脈の拡張(真性動脈瘤)
  • 大動脈弁閉鎖不全
  • 僧帽弁閉鎖不全
  • 大動脈の解離
  • 解離による大動脈瘤
     (解離性動脈瘤)
  • 瘤の破裂

問題点と治療

危険な症状
マルファン症候群の最も重大な問題は循環器系にあります。僧帽弁の2つの片が心臓が収縮した時に後方へなびく、いわゆる“僧帽弁閉鎖不全症”。この症状によって心不全や、不規則な心臓の鼓動を起こすことがあります。また、マルファン症候群患者の大動脈(心臓から血液を運ぶ本動脈)は一般に幅広でもろくなっています。このため大動脈の拡張が進行すると大動脈弁の漏れや、大動脈壁の裂け目(解離)を発生させる結果になることがあり、最悪、破裂に至ることもあります。

予防措置
大動脈が広がるとベータブロッカーのような降圧剤が処方され、大動脈にかかる圧や振動を減らすために心拍(拍動)を調整することになるでしょう。ベータブロッカーは大動脈の拡張を遅らせることが示されており、全ての患者が服用を考慮すべきです。

外科手術
大動脈の直径が5cm以上にまで広がったり裂けたりした場合には手術をすることになるでしょう。ただ、5cm以下でも拡張するスピードが速い場合や瘤の形が歪な場合などは手術の検討をする場合があります。

生活スタイルの改善
激しい運動や身体が接触する運動を避けるなどして、強い血圧や衝撃が心臓や大動脈にかからないようにして、危険な症状を回避することが必要です。ただ適度な運動(身体活動の手引き参照)は多くの人と同じように良いことでしょう。また、ストレスを減らすことも大切な事と言えるでしょう。

定期検診
一定期間ごとの超音波エコー検査、CTまたはMRIは、心臓と大動脈の大きさと機能の変化を観察するために非常に重要です。必ず受けるようにして下さい。

詳細情報

リンク

  • 国立循環器病センター循環器病情報サービス
    循環器病や薬に関する正しい知識が掲載されている。その中の大動脈瘤とわかったらは、図解が多くわかりやすい説明。
    元心臓血管外科 医長 安藤 太三
    (図が多く詳しくて分かり易い。動脈瘤、解離の解説から手術についてまで幅広く詳しく網羅。


  • 「大動脈疾患」
    聖路加国際病院
    心臓血管外科 渡辺 直
    (図が多く詳しくて分かり易い。主に大動脈手術についての解説)


注意:上記のリンク先の内容は心臓血管系の全般の記述です。全てがマルファン症候群に当てはまるとは限りません。 また、手術の方法、成功率など病院によって大きな差があります。必ずマルファン症候群に詳しい医師の説明を受けて下さい。
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関連情報

関連語句
大動脈の拡張(真性動脈瘤) ・大動脈弁閉鎖不全・僧帽弁閉鎖不全・大動脈の解離・解離による大動脈瘤(解離性動脈瘤)・瘤の破裂・心不全・不規則な心臓の鼓動・ベータブロッカー・薬・大動脈・運動制限・超音波エコー検査・CT・定期検診・予防措置・外科手術・生活スタイル

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