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マルファン ネットワーク ジャパン

第18回遺伝医学セミナー  

〜MNJも患者会の立場から講演しました〜

<参加者の声>

第18回遺伝医学セミナーに行ってきました。
昨日、第18回遺伝医学セミナーの、お手伝いに行ってきました。
セミナーは9月5日から7日まで開催されましたが、6日に霜埼さんとさいむらさんが講演をされました。プロジェクターを使ってマルファン症候群の事やMNJの事を話され、ご本人の幼少期の写真などを交えた、わかりやい説明で、参加された産婦人科や小児科の先生方からも、たくさんある講義の中で、一二を争うくらい、わかりやすくて良かったとおっしゃっていました。MNJからは、Kabatanさん、kakoさんと、NEKOと私の6名が参加させていただきましたが、入口付近でガイドブックを販売するスペースもいただき、講演直後は購入希望の方の長蛇の列が出来、60冊が完売しました。夕刻の懇親会にも参加させていただき、大変勉強になりました。とり急ぎごく簡単な報告でした。
奥田さん

奥田さん、報告有難うございました。そして、ご夫婦で息の合ったPPのスライド送り、おかげで、私は自分の話しに専念できました。
今回のお話をアドバイザーの小児科医で臨床遺伝専門医の川目先生からいただいたのは一年以上前でした。いつも頭にありながら、動き出したのは、皆さんにアンケートをお願いしてからでしょうか。メーリングリストのメンバーで、アンケートの集計や、話しに盛り込むこと、提出する試験問題の作成など、話しを進めました。アンケートの結果ともども、皆さんにはご報告をしたいと思っています。
霜崎さん

早々に奥田さんが報告されていますが、続いて私も感想など書きたいと思います。
今回のセミナーはMNJの患者代表として霜崎さんとさいむらさんが素晴らしい講演をされました。患者の声を直接先生方に聞いていただくことができて、大変意義があったように思います。
セミナーを受講されている方は約300名、医師,大学の先生,学生さんと様々です。会場は満員で正面には大プロジェクターが設置されています。MNJの講演時間となり、いざ会場へ。霜崎さんとさいむらさんは演台へ、kakoさん,NEKOさんご夫婦,私の4人は一番前の席にずらりと並び着席しました。初めに川目先生から紹介があり、我々4名を紹介して下さったので会場の皆様へ一礼しました。NEKOさんご夫婦の際には「今年結婚」と紹介されたので会場から拍手が沸きました。NEKOさんご夫婦は嬉し恥ずかしでしたね。
いよいよ霜崎さんの講演スタート、マルファン症候群の説明,ご自身の体験,MNJとのかかわりについて,会員の体験談について紹介されました。続いてさいむらさんの講演です。ご自身の体験,MNJとのかかわりについて,アンケート結果を紹介されました。お2人ともプロジェクターを用いての講演、沢山の写真を盛り込みとてもわかりやすく、実に堂々とした立派な講演でした。
それぞれご自身の体験談を語っておられましたが、当時の苦悩を乗り越えて、こうやって話すことができるようになるまでどれだけの思いをされてきたかと思うと、聞いていて何度も涙が出そうになりました。
何よりお2人は、MNJの活動はこれからもずっと続けていかなければならない、それが自分達の使命であるとおっしゃっていたことに、深く感銘を受けました。
最後に質疑応答、何人かの先生が挙手されましたが時間がなく2名で終了となりました。講演終了後はガイドブックを求めて先生方が長蛇の列、あっという間に60冊完売しました。購入されていく際には「講演素晴らしかったです」とのお声を沢山いただいていたと思います。懇親会でも多くの先生がお2人に賛辞を送られていました。
今回の参加にあたって、どのように準備してきたかを簡単に紹介したいと思います。6月下旬にMLが組まれ、7月上旬からスタートしました。まずセミナーは3日間開催され、最終日に模擬試験が行われます。その模擬試験の問題にMNJに関する問題を2つ、マルファン症候群に関する問題を2つ出題するということでした。
総会で行われた川目先生の講演を参考に、MNJからのメッセージを込めるように試行錯誤しながら試験問題と解答解説を考えました。問題は1問につき解答は5つ、それぞれ○×の組み合わせで解答を選ぶ記号選択式です。ちなみにこの模擬試験で成績がトップだった方は、次回の遺伝医学セミナーで30分の講演ができる特典があり、今回はお茶の水大学院生の方が「専門職遺伝カウンセラーが目指すもの」という演台で講演され、我々も聴講しました。
準備にあたって、Sergeiさんがアンケート結果のまとめと解析をして下さり、それをkakoさんがPP(パワーポイント)に,さいむらさんのPPの作成と当日はPPの操作をされました。NEKOさんご夫婦は霜崎さんのPP操作を担当されました。私は座っているだけの役立たずでした・・・。それから吉川さんは多くの先生方や関係者の方々との連絡をとって下さり、タクヤさんはガイドブックを準備して下さいました。
準備に関わった皆様は、日々の仕事でお忙しい中、大変だったと思います。特に霜崎さんとさいむらさんはギリギリまで講演内容を検討され打ち合わせをされていました。今、まさにMNJの先頭に立っていらっしゃるお2人に頭が下がります。霜崎さんが講演でもおっしゃっていましたが「出来る人が、出来るときに、出来ることを」の精神を忘れず、これからも出来ることに協力していきたいと思いました。
kabatanさん

おつかれさまでした。
まずは、5月6月のアンケートを出してくださった方、ありがとうございました。コメントも、この方つらそうだなぁとか、胸にグッとくるものばかりで、すべてではないですが、実際の声として紹介させてもらいました。紹介しきれなかった声は、機関誌に載せてはどうかと思っています。
手術の経験や、不安がどの程度あるかなど、選択肢で回答するところはSergeiさんがまとめてくれて、それを発表してきました。身体的不安も大きいが、それ以上に社会的、精神的不安を感じている会員が多いこと、手術は多くの人が2回、3回と受けていることなどです。
今回は医師やコメディカルや様々な職種の方が遺伝カウンセリングについて学ばれるセミナーなので、患者の気持ちを知りたい、それへの対応はどうしたらよいのか、治療そのものというよりは、医療者と患者の関係といったようなことが中心でした。患者の気持ちは患者に聞くしかないということで、わたしたちの体験が役に立つし、患者の意見を伝えることができる、ありがたい機会でもありました。
自己紹介のことですが、ただ病歴、経過について発表させてもらったのですが、これはどんどんほかの方にもおすすめしたいです。わたしは数年前のセミナーでも体験を少し話しましたが、その時はまだしっかりとマルファンのことを受け入れきれていない時期で、涙が出てしまったり考えもまとまらないまま参加してしまったと思います。医療者とは言え人前でマルファンだと言うことも嫌でした。
でも今回は、いま生きていることがありがたいことで、過去のことは過去の経験として自分の中で整理して話したことによって、つらかったことも昇華されたように思うのです。妊娠中に解離して危なかったけれど、その経験が生かされて勉強材料になるなんて、ありがたいことでした。
次の機会にやってみようとか、ぜひ考えてみてください。しんどかった体験も貴重な意味をもつのですね。

>それぞれご自身の体験談を語っておられましたが、当時の苦悩を乗り越えて、こうやって話すことができるようになるまでどれだけの思いをされてきたかと思うと、聞いていて何度も涙が出そうになりました。

でもkabatanさんがこう書いてくださって、涙が止まらなかったです。準備の時から、もう泣かないし平気だと思っていたのに。さすがマルファンの配偶者を支える女性は、愛情がいっぱいです。ハートをつつかれました!
NEKOさんご夫妻やkabatanさんがまとめてくださったガイドブックの売上は寄付講座に入金しておきました。発表の様子はDVDをもらえると聞いています。
さいむらりえさん

<先生方からのメール>
先生方へお礼メールを出しましたら、お返事いただきましたので紹介しておきます。14通いただきましたが、その中の3通をご紹介します。

●講演のお話しを下さった川目裕先生より
早速にメール恐縮です.
こちらこそ,この度は,ご講演をいただき誠にありがとうございました.
分かり易いお話で,実際の経過についてもお話いただき本当にありがとうござました.
参加者のなかで,「いままで見逃していたかもしれないし,これからまずは循環器に紹介をしなければ」と話していた医師がおりました.
お話をしていただいている際,私は眺めていましたが,誰ひとり居眠りの参加者はいなかったと思います.みな真剣に聞いていました.
今回お話いただいたことを,参加者が持ち帰って理解することで,よりしっかりとした医療が整うことに少しでもつながるのではと思いました.
本当にありがとうございました.今後ともよろしくお願いいたします.
皆様にもよろしくお伝えください.

●遺伝医学セミナー実行委員の先生より
遺伝医学セミナーでのご講演ありがとうございました。また懇親会にもご出席いただき重ねて御礼申し上げます。MNJの皆さんのご講演は、遺伝医療に携わる我々にとって貴重な機会でした。医療、医学が患者様、ご家族のためになにができるのか、根本から考えるきっかけにもなりました。ぜひMNJの活動を広く展開していただき、我々医療従事者に忌憚のないご意見、ご希望をお伝えいただくようお願いいたします。
貴会のますますの発展を心より祈念いたします。今後ともよろしくお願いします。

●森崎裕子先生より
こちらこそいいお話しをいっぱいありがとうございました。
医者というのは、患者さんの病気に関心はあっても、その後ろにある大きな背景については案外気がつかないことが多いものです。
私とかでも、看護婦さんから話を聞いて、初めて患者さんの抱えている悩みを知ったり、精神状態についての大切な情報を得たりすることが多々あります。
特に、遺伝病のように長いスパンで見ていくべき疾患の場合は、病気を見るのではなく患者さんを見てほしい、それも今だけではなく10年後20年後の患者さんの姿を念頭において診療をしてほしいと常々感じています。
こうした意味でも、遺伝医学を目指すお医者さんには、自分がそういう立場にいるということを自覚してもらう良い機会だったと思います。
診療というのは、患者さんと医師との協力関係がなくては成り立ちません。
是非、患者会との良好な関係を保っていけたらと切に願います。
MNJ を運営していくというのは、本当に大変だと思います。
多くの患者さんのためにも、無理はしないで、長く続けてください。

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