マルファン ネットワーク ジャパン
いつ手術が必要となりますか?


大動脈の直径が急速に拡大しているか、危険な大きさである 5.0 - 6.0 cm に到達した場合、選択的複合移植修復手術が推奨されます。この手術には、大動脈弁とその付近の大動脈の一部を置き換えることが含まれます。この選択的手術の成功率は 98 - 99% です。直径がこの大きさになったときに手術が推奨されるのは、これより小さな直径の場合や患者がベータ・ブロッカーを服用している場合は解離の危険性がかなり小さく、この危険性が、手術の危険性や、心臓人工弁に対する注意点を考えると釣り合わないからです ( J Card Surg 1994;9[Supp 2]:177-181 ) 。

大動脈の手術を行なう最適な時期は、大動脈が拡大する速度に依存します。マルファン症候群を持つ家族の大動脈の拡大と大動脈解離の病歴も時期を決める要因となります。現在のところ、医師はケース・バイ・ケースで判断する他はありません。

マルファン症候群を持つ人の大動脈手術は、マルファン症候群に対する経験のある医師がいる病院で行なうことをお勧めします。


このコンテンツはNational Marfan Foundation 発行のブックレットを翻訳したものです。


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