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側わん症の治療として、いつ手術が必要となりますか?


わん曲が 40 度から 50 度になると、肺の問題、背中の痛み、奇形の進行を避けるための手術が検討されます。手術が選択された場合、通常、わん曲がさらに進む前に矯正することが、安全かつ効果的です。よってわん曲が 40 度以上の場合は、患者は治療または処置の選択肢について医師に相談すべきです。

わん曲症の手術では、金属棒によって脊椎を伸ばして、まっすぐな位置に固定する方法が取られます。この棒は背中の筋肉の奥深くで椎骨に固定されるため、これを感じることはありません。この棒が脊椎を真っ直ぐに保つ間に、骨細片が集まって脊椎を固定し、脊椎を永続的に真っ直ぐに保つようになります。時により手術は背部より実施されます。また時には、わん曲が非常に大きいときや硬直している場合は、前部から奇形した椎間板を取り除く前方アプローチと後方アプローチの両方が使用されます。

わん曲症の手術の成功率は、通常は高いものです。輸血がしばしば必要となりますが、手術の数ヶ月前に患者自身の血液を貯蔵しておけば、それを使用することも可能です。合併症として、棒が外れたり、脊椎が固定しなかったり、神経の損傷が起こることはありますが、これらは希です。患者は、通常なら1、2ヶ月で学校や職場に戻ることができます。


このコンテンツはNational Marfan Foundation 発行のブックレットを翻訳したものです。


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