2.マルファン症候群が疑われたときの正しい対処方法
メディカルチェックでマルファン症候群と疑われた時には,必ず心臓専門医による診察を受けます.
この時,選手の精神的苦痛に対する問題やその後の生活を考え,スポーツに理解のあるスポーツ医(心臓専門医)を探して受診することをお勧めします.適当な心臓専門医が見つからない場合には,身近なスポーツ専門医に相談するとよいでしょう.
スポーツ医は,その患者が,患者である前にスポーツ選手であることを理解し,より的確なアドバイスを与えてくれることでしょう.
スポーツ選手にとって,マルファン症候群であることは致命的な事実ですから,いつ,どのように,マルファン症候群であることを告げ,引退勧告をするかは,じっく りと考える必要があります.したがって,心臓専門医だけではなく,スポーツ医学を学んだ医師を探して相談するべきなのです.
死んでもいいからスポーツを続けたいという選手もいないわけではありませんが, 1月号でご紹介した下地くんのように結果的には自分の体を大切にし,前向きに考てくれる選手もいるということを忘れずに治療に努めるのが我々スポーツ医ということが出来るでしょう.
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知らないと恐いマルファン症候群 > 第12回(2)