マルファン ネットワーク ジャパン
心理的ストレスとその対処

高身長やクラスメートとの活動に参加出来ないことにより、孤立感・欲求不満・憂鬱感を味わうことがあります。身長や無器用さ、また水泳の時に見られてしまう湾曲した背中や前に突き出た胸などの奇形のせいで中傷されることもあります。
こういったことは、子供たちと彼らの感情についてディスカッションしたり、あるいは障害を持つ子供たちにも向いている、音楽やコンピューターのトレーニングを勧めることで克服されていくようです。地域グループでの活動、たとえばオーケストラに参加することなどがとても効果的です。この場合、楽器の選択が重要なポイントになります。キーボードや弦楽器が最適ですが、吹奏楽器は重く肺活量も要するので不向きです。一例として、唇が裂けているためクラリネットを演奏するときに正しいポジションがとれなかったという報告もあります。

パガニーニ(バイオリン演奏の巨匠/作曲家 )とラフマニノフ(ピアニスト/作曲家)らは2人ともマルファン症候群だったのではないかと言われています。長く細くしなやかな指が、音楽家としての利点となったのです。

最近の Marfan Association UK の調査によれば児童期・青年期のマルファン患者の生活に、精神的ダメージ(憂鬱感)が大きな陰を落としていることが分かっています。この症状は友人とのつきあいが難しくなってきたり、入院によって日常生活を送ることが出来なくなった十代後半に最もひどくなります。親友がその様なときの解決の糸口ですが、彼らでさえマルファン患者が参加できない刺激的な世界へ離れていってしまいます。受け入れてもらえるだろうかという心配がかえってつきあいを困難にしたり、さらに骨格・体型異常のせいで異性に受け入れてもらえないと感じてしまうこともあります。若者にとっては眼鏡よりコンタクトレンズが感じよく思えるかも知れません。

最後にほとんどのマルファン症候群患者は幸せで永い交友関係を築いていることを指摘しておきましょう。

このコンテンツは Marfan association UK の記事を翻訳したものです。



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