マルファン ネットワーク ジャパン
福祉についての Q&A
Q-01
今後のことで不安といえばやはり病院費用のことなのですがみなさんは生命保険とかはどうなさってるのでしょうか?小さいころからマルファンと言われてる人は保険に入れませんよね?
私の場合小学生からマルファンと診察されていて、1年前に生命保険の契約をしましたが、そのときは何も症状がでていなかったので告知をしていないんです。もし支払われなかった場合、掲示板でみましたが更生医療の手続きでおぎなえるのですか?

A病院にかかる費用の件ですが、基本的に入院の場合、通常の健康保険(国民健康保険や社会保険、共済組合など)を使う純粋な治療費(検査や手術代など)と、自費分(食事代<1日780円>、室料<ベッド代>、文書料)などが発生します。
 自費分以外の治療費に関しては、基本的に「高額療養費制度」により、一旦病院へ支払いを済ませれば暦月1ヶ月単位でかかった治療費の内、一定の金額を超えた部分が3〜4ヵ月後に超えた部分が戻ります。
 一定の金額(以下自己負担額)については、@世帯の前年度の所得状況Aその月で実際にかかった医療費(ご請求額上の3割のものではなく、10割の金額)により、異なります。詳細は加入の保険者にご確認いただくか、病院のソーシャルワーカーにご確認ください。
 また、この高額療養費を基本にし、病院への立替払いを減らす手段としては「委任払い」「貸し付け」と呼ばれる、制度もあります。ご利用に関してはご加入の健康保険によっても異なります。また、利用には病院の医事課、もしくはソーシャルワーカーにご確認をされた方が良いと思います。

 医療費の負担を減らす手段としては、そのほか公的な制度として、身体障害者手帳を取得されている方が手術の際に利用できる「更生医療」、身体障害者手帳の等級による医療費助成、18歳未満の方は「小児慢性特定疾患医療費助成」「育成医療」などがあります。

これらの制度をうまく活用してゆくことは大切ですが、同じ制度でも条件によって利用できる範囲はまちまちです。費用に関してはとても大きく、大切な問題ですが、このような制度を活用してゆくことで、不安は軽減できる場合もあります。心配な点は、ご遠慮なく病院のソーシャルワーカーにしてみてください。医者や看護師になかなか言えない方も、ご安心してご相談ください。

尚、生命保険に関してですが、生命保険は、その保険会社によっても条件は様々です。確かに、先天性のご病気や、慢性的なご病気の方の加入には難しさもあります。また、病気がわかりながら加入した場合は虚偽申告の扱いになる場合があります。同じ病気でも、どれだけ医療にかかっているかなど様々な調査が入ります。
加入に関してご心配な場合は、「生命保険相談所」という無料電話相談窓口が全国にあります。直接ご相談されるのも一つでしょう。

東京女子医科大学病院 医療社会福祉室
医療ソーシャルワーカー  小野 賢一
TOKYO WOMEN'S MEDICAL UNIVERSITY
MEDICAL SOCIAL WORKER KENICHI ONO

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