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13、 何らかの原因で心臓の働きが悪くなると(循環不全)、交感神経とレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系が亢進します。すると「心拍数増加・・・・水分貯留」が起こります。これは怪我をして出血した場合などについては、身体を守るために働く都合の良い反応です。ところが心臓が悪くなった人にとっては、負荷を増大させ心筋を傷め、更に心臓の機能を悪化させるという悪循環を引き起こしてしまいます。そこで交感神経やRAA系をブロックすることによって、この悪循環を断ち切ってやろうとする試みがなされました。
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14、 弱ってしまった心臓への対処法としては、むち打ってしっかり働くようにする方法と、少し休ませてあげる方法が考えられます。1975年にワーグスタイン先生がβブロッカーを使って、心臓を休ませてあげることを提唱したときには疑問の声も大きかったのですが、その後様々な研究によって長生きが出来る方法であると確認されました。
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15、 このグラフは縦軸に何事もなく生存できた人の割合を表しています。メトプロロールと言うβブロッカーを飲んだ人達と、プラセボと言って偽薬を飲んだ人達を比べてみると、明らかにメトプロロールを飲んだ人達の方がより多く元気に生活できたことが判ります。
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